簡単施工の高耐力壁 耐震装置「ワイヤブレース工法」

5月中旬に建前が始まった、東京・杉並区の現場を訪ねた。㈲奥田工務店(奥田利昭社長)が開発した、木造建築用耐震装置「ワイヤブレース工法」が採用されている現場である。 建主が耐震性に殊のほか気を遣っていたため、ワイヤブレースを指定して来たとのこと。現場を見ると、既にシェルターのような頑丈な地下室が出来上がっており、その思いが伝わって来る。

ワイヤブレース工法とは、筋かいの代わりにワイヤをたすきがけに張るもので、1本当たり20kN の力に耐えるように作られている。壁耐力の実験値では、最大5.5倍を記録している。既に建築基準法の旧38条に基づく認定を受けているが、特許取得には時間がかかり、平成18年9月に交付されたばかりだ。
情報提供:株式会社 日本住宅新聞(2008年7月)